コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度のレジャー編だ。
TOHOシネマズの4~6月興行収入が「異常」
コロナ前と比較した実態は?
レジャーの主要3社が発表した4~6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯TOHO シネマズ(東宝)の映画興行収入
4月度:前年同月比2072.4%(1972.4%増)
5月度:同3002.5%(2902.5%増)
6月度:同353.8%(253.8%増)
◯ラウンドワンの既存店売上
4月度:前年同月比1651.3%(1551.3%増)
5月度:同369.8%(269.8%増)
6月度:同81.2%(18.8%減)
◯東京スカイツリー(東武鉄道)の天望デッキ来場者数
4月度:前年臨時休業のため【数値なし】
5月度:前年臨時休業のため【数値なし】
6月度:同85.4%(14.6%減)
TOHOシネマズの実績を確認すると、4月は前年同月比2072.4%(1972.4%増)、5月は同3002.5%(2902.5%増)、6月は同353.8%(253.8%増)とありえない増加率を叩き出している。もちろんこれは、新型コロナウイルスの感染拡大で営業自粛を余儀なくされた昨年からの反動増の影響だ。
では、コロナの影響を取り除いた「実態値」での回復具合はどうなっているのだろうか?次ページで詳細データを基に紹介しよう。