中国5県内で、「郷の駅」構想に近い事例としては、2001年にオープンした岡山県新見市哲西町の「きらめき広場・哲西」がある。役場本庁を中心にかなり規模が大きい。だが、「ここは稀なケース。一般的には(国や県などからの)補助金が縦割りで管轄されており、実施が難しいのが課題」(藤山氏)という。

 また、「郷の駅」構想は、国土交通省国土政策局総合計画課・道路局国道・防災課が進めている、“日常生活サービス機能が集約した「小さな拠点」”ともシンクロしている。これは、2012年7月に閣議決定した「日本再生戦略」での、「国土・地域活力戦略」の一環である。

 では次に、本題に移る。

「超高齢化社会のなか、人は、何歳まで自分で運転するべきか?」について、中山間地域での今後のあり方を考えてみたい。

「90歳でも現役」は
珍しくない!

「この辺りでは、いくつまで自分で運転していますか?」

「中山間フェア」の各所で、地元の方数人に聞いてみた。

 回答としては、「うちのおじいちゃんは90歳。でも、まだ元気で自分で軽トラックを運転している」、「人によってかなり差あるが、自分での運転は絶対必要」、「この辺りでは、70代はまだまだ若い。おじいさんたちが運転するのは当たり前のこと」などの声が聞かれた。

 さて、「郷の駅」構想には、発展形がある。そこには大きく、次の3つの要素があり、そこに次世代交通システムが組み込まれている。

 ①再生エネルギーステーションとしての進化→EV充電ステーションの設置
  ②旅客・貨物複合輸送の社会実験→英国「ポストバス」の応用
  ③ポスト「マイカー時代」における「郷の駅」→超小型モビリティ等の活用

 上記②の英国「ポストバス」とは、郵便配達車が、コミュニティバスを兼用するカタチだ。島根県内では、邑智郡邑南町日貫で2005年12月1日~2006年2月28日まで実証試験を行なっている。