中国から荷物が届くのが遅い!一体なぜ
コロナ禍になってから、東京で会社を経営する友人からよく愚痴を聞かされた。船便で送られてきた貨物の到着が大幅に遅れるし、運賃も高騰しているというのだ。コロナ禍以前は、1週間から10日間で届いていた貨物が、今や1カ月以上かかるケースもざらだ。一番ひどい場合、中国浙江省の製造会社が送った試作品の荷物が温州港に届いてから、日本行きの貨物船に載るまで1カ月もかかったという、にわかに信じられない事例もあった。
そのため、友人の会社は、新製品の開発作業が遅れに遅れ、発売のスケジュールが組めず、会社運営に大きなマイナス影響があったという。友人は、まさに泣き面に蜂だ、とその苦しい心境を語っている。
上海市内を流れる黄浦江の畔にオフィスを構える海運会社のJ社長に、最新の海運、港湾事情を聞くと、問題の深刻さに驚愕(きょうがく)した。