高視聴率の「オモウマい店」がなぜ面白いのか写真はイメージです Photo:PIXTA

食べログの評価基準を考えれば、実は低評価や未掲載店でも隠れたおいしい飲食店は存在する。そんなお店を足で稼いで取り上げる、人情味あふれるテレビ番組が好調だ。(マーケティング・コンサルタント 新山勝利)

オモウマい店って何?

 テレビ番組『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』の視聴率が好調だ。中京テレビ制作・日本テレビ系列で放送されているグルメバラエティー番組である。

 オモウマい店とは、「オモてなしすぎでオモしろいウマい店」を略したもの。日本テレビでは2021年4月13日から放送を開始した。8月に入り10日放送では、世帯別視聴率13.1%を記録、17日と24日とも13.5%、31日は12.9%(ビデオリサーチ)で、常に10%を超える日本テレビを代表するバラエティーの一つとなった。

 番組スタッフが主に地方で何日もかけて、個性豊かで「キャラ立ち」する店主が個人で経営の飲食店を紹介する。番組ではいきなり、「テレビの前のみなさ~ん」との独特のナレーション(中京テレビ・伊藤楓アナウンサー)に、歌劇『カルメン』第1幕への前奏曲(闘牛士)のBGMにのせて、店内場面から始まるのが特徴だ。そして、とてもあり得ないような安価な料理や、デカ盛り料理を堪能している客が映し出される。

 番組では、いくつか「オモウマい店を見つける法則」を紹介しているが、まずはそれらをさらに深掘りした解説を行ってみたい。