新生銀、独立経営への正念場新生銀行は9月17日、SBIホールディングスのTOB(株式公開買い付け)開始を受け、取締役会で買収防衛策の導入を決議した Photo:JIJI

SBIホールディングスが開始した新生銀行に対するTOB(株式公開買い付け)に、新生銀が「待った」をかけた。しかし、TOBの阻止は簡単ではなさそうだ。(ダイヤモンド編集部 新井美江子)

SBIのTOBに「待った」をかける
新生銀の言い分

 9月9日にSBIホールディングス(HD)が発表し、翌10日にスタートした新生銀行に対するTOB(株式公開買い付け)に、ついに新生銀が「待った」をかけた。

 9月17日、新生銀はSBIHDによるTOBの開始を受け、取締役会で買収防衛策の導入を決議した。具体的には、既存株主に新株予約権を無償で割り当てることで、TOBに対抗する。

 新株予約権そのものは全ての株主に割り当てるものの、新生銀が取得条項を発動した際に普通株式を交付するのは一般株主にのみとする。SBIHDやその関係者といった大量買い付け者には、「大量買い付け行為を実施しないと誓約し、議決権割合が20%に満たない範囲でのみ行使可能」といった制約付きで、また別の新株予約権を交付する仕組みだ。