――筆者のアリソン・ゴプニック氏は心理学者で、人間の本質に関する科学において新たな発見を探求している ***  親というものは心配するものだが、コロナ禍によって多くの心配の種がもたらされた。そのうちの一つは、周囲の人たちがマスクをしていることで赤ちゃんにはどのような影響があるのか、親や他人との関係構築に支障があるのではないか、ということだ。  幸い、新たな研究と従来の多くの研究から、少なくともこの心配は杞憂(きゆう)であることが示されている。こうした研究結果は、不安になっている親に待望の安心を与えるだけでなく、興味深い科学的示唆を含んでいる。