これを第2回で紹介した3ステップの問いで考えると、次のようになります。
(1)まず状況をちゃんと見る=本質をつかむ
・5Wで状況を問う=それぞれの地域で好まれる調理法が違うことがわかった
・「本来あるべき姿は何か?」という問いから、「本来あるべき姿は、それぞれの地域の消費者が好む調理法で、この食材を『おいしい』と評価してもらうことではないか」と気づいた
(2)仮説を問いのかたちで立てる
・5W1Hで仮説をつくる
「地域別に 調理法を変えたプロモーションをすれば 消費者(家庭の主婦)にウケるのでは?」
「なぜなら、消費者が好む調理法でPRしたほうが、毎日の食卓の定番になりやすいから」(Why)
(3)仮説を検証する
5W1Hについて検証し、うまくいきそうであれば実行の段階に移ります。
ただ知ってもらうだけのプロモーションを行っても、そもそもそれぞれの地域の消費者が好む調理法と結びつかなければ、興味を持ってもらえません。
本来あるべき姿は、それぞれの地域の消費者が好む調理法で、この食材を「おいしい」と評価してもらうこと。そこで、「地域別に調理法を変えたプロモーションをすれば消費者が食いつくのでは?」という「プロアクティブ(率先)型」の問いを立て、このプロジェクトを成功させることができました。
未知の問題であっても
・課題の向こうにある現場の状況=「どんな食べ方をしているのか?」
・本来あるべき姿=「その地域の消費者が好む料理法と結びつける」
がわかれば、解決することができます。
うまい問いを投げかけることで、見えていない答えを導き出すことができるのです。