パウエルFRB議長利上げを占うのは物価と雇用の動向だが、パウエルFRB議長は早期利上げには慎重とされ、今後の円滑な利上げにはやはり物価をめぐる市場とのコミュニケーションが重要になる Photo:Federal Reserve

FRB、テーパリング開始決定
11月中旬から始め来年央には終了

 米連邦準備制度理事会(FRB)は11月の連邦公開市場委員会(FOMC)で、資産買い入れの縮小(テーパリング)開始を11月中旬から始めることを決めた。

 現在、国債と住宅ローン債券(MBS)を合わせて毎月1200億ドルのペースで増加させているが、今後は毎月150億ドルずつに減速し、来年央には買い入れを終了するという内容だ。

 もっとも、この内容は9月のFOMC議事要旨で予告されていたもので、足許の消費者物価上昇率が5%を上回る状況で市場の関心は利上げ開始の時期に移ることになる。

 利上げを占うのは物価と雇用の動向だが、パウエルFRB議長は早期利上げには慎重とされ、今後の円滑な利上げにはやはり物価をめぐる市場とのコミュニケーションが重要になる。