大韓航空Photo:PIXTA

韓国では2020年11月、大韓航空がアシアナ航空を1兆8000億ウォン(約1700億円)で買収することが明らかになった。このようなニュースが流れると、必ずといっていいほど話題となるのがANAとJALの統合話である。菅政権で新たに発足した成長戦略会議のメンバーである竹中平蔵氏が、「両社が一緒になったらいい」との見解をあきらかにしたことで再燃した。
※本稿は、鳥海高太朗著『コロナ後のエアライン』(宝島社)から一部を抜粋・再編集したものです。

一つの国に複数のフルサービスキャリア
世界的にも減っている

 2020年11月16日、韓国からビッグニュースが飛び込んだ。大韓航空がアシアナ航空を1兆8000億ウォン(約1700億円)で買収することが明らかになったのだ。

 政府系の銀行が8000億ウォン(約754億円)の第三者割当増資を引き受けることで資金を確保し、世界的にも一つの国に複数のフルサービスキャリアがある国が減っているなかで、韓国もフルサービスキャリア1社に統合されることになったのだ。