うつ病患者が自殺する理由

 日本のうつ病の発症率は世界的に見て高いわけではないのですが、自殺率が高いのが問題となっており、「うつ病→自殺」という最悪の転機を防ぐ必要があります。

「うつ病になると、冷静な判断ができなくなる」と言いますが、より具体的に表現すると「目に見える選択肢が少なくなる」です。

 例えば、ブラック企業での仕事やパートナーとの性格の不一致がうつ病の原因であれば、客観的に見れば「仕事をやめる」「パートナーと別れる」という選択肢が存在します。

 しかしうつ病には「人の視野を狭める」という特徴があります。

「仕事をやめる」「パートナーと別れる」といった本来とるべき選択肢が見えなくなり、最後に自分の視野の中に残るのが「自分で自分の命を絶つ」なのです。

 うつ病を早期発見する方法が研究され、試行錯誤の結果として、非常にシンプルな方法が誕生しました。

 それが「PHQ―2」です。