電動化モデルはハイブリッドが2.5L+高出力モーターのハイパワー仕様(RXでも十分なほどのパフォーマンスという)。レクサス初採用となるPHEVは、ハードはRAV4・PHVと共通だが、システム出力227kWを実現、制御はリアモーター(E-Four)を積極的に使う専用セッティングを施した。EV航続距離はクラストップ級の88~92kmを誇る。

 NXの駆動方式はFF/4WDを設定する。注目は2.4Lターボに組み合される“電子制御トルクスプリット式AWD”。ハードはGRヤリスから、制御はSUBARUとの協業の産物だ。

 先進安全技術も最新スペック。LSに採用したアドバンストドライブの普及版となるレクサス・セーフティ・システム+(第3世代)を採用。スマホでリモート駐車できる高度運転支援技術、アドバンスト・パークが設定されたほか、スマホが鍵になるデジタルキーも採用するなど、利便性が大きく高められている。

 ハード/ソフトを含めてすべてが生まれ変わった新型NX。チーフエンジニアの加藤武明氏は「すべてにおいてフルスイングで仕込みました」と自信を見せる。NXはニュルブルクリンクを模したトヨタ・下山テストコースでプロドライバーが徹底的な走り込みを行い、すべてのメカニズムを鍛え上げた。新型はユーザーの高い期待に応える完成度を持っているに違いない。

(CAR and DRIVER編集部 報告/山本シンヤ 写真/小久保昭彦)

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