誰かからの「期待」が
力になる

皆さんも経験があると思います。

まだやったことのない仕事を上司から任されたとき、
「大丈夫。何かあればいつでも相談してください。あなたならできると思いますよ」
こう言われて、嫌な気持ちになった人はいないと思います。

自分という存在に、誰かから「期待をかけてもらえる」こと。

それが若手の、時にはベテランの力にもなるのです。

組織には心理的安全性が重要だと言われています。

「期待」をかけ、「抜擢」することで、その人の成長を信じるのも、心理的安全性をもたらすものだと言えるでしょう。

一方的に何かを押し付けるのではなく、日頃から上司が部下に「見てるよサイン」出して(詳しくはこちらの記事をお読みください)信頼関係を築いておくことも重要です。

その上で、
「あなたはもっと成長できる」
「君にこれができると思うから、お願いしたい」

と、普段から期待をかけてもらっている人であれば、自信をもって、「やりたいです」「やらせてください」と、自ら手をあげることができるのです。

曽山哲人(そやま・てつひと)
株式会社サイバーエージェント 常務執行役員CHO 曽山哲人氏

1974年神奈川県横浜市生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。1998年伊勢丹に入社、紳士服部門配属とともに通販サイト立ち上げに参加。1999年、社員数が20人程度だったサイバーエージェントにインターネット広告の営業担当として入社し、後に営業部門統括に就任。2005年に人事本部設立とともに人事本部長に就任。2008年から取締役を6年務め、2014年より執行役員、2016年から取締役に再任。2020年より現職。著書は『強みを活かす』(PHPビジネス新書)、『サイバーエージェント流 成長するしかけ』(日本実業出版社)、『クリエイティブ人事』(光文社新書、共著)等。ビジネス系ユーチューバー「ソヤマン」として情報発信もしている。

2005年の人事本部長就任より10年で20以上の新しい人事制度や仕組みを導入、のべ3000人以上の採用に関わり、300人以上の管理職育成に携わる。毎年1000人の社員とリアルおよびリモートでの交流をおこない、10年で3500人以上の学生とマンツーマンで対話するなど、若手との接点も多い。