中学2年から株ひと筋で、株式投資歴30年以上のベテラン専業投資家、かぶ1000が『賢明なる個人投資家への道』を著した。中学時代から体育のジャージ姿で地元の証券会社に通い詰め、中高年の投資家にかわいがられ、バブル紳士にお金儲けのイロハを教えてもらった。中学3年生で300万円、高校1年で1000万円、高校2年生で1500万円へと株式資産を増やす。会計系の専門学校卒業後、証券会社の就職の誘いを断って専業投資家の道へ。2011年に“億り人”になると、2015年に3億円、2019年に4億円を突破。アルバイト経験さえない根っからの個人投資家が、学校では絶対に教えてくれないお金の知識と増やし方を徹底指南する。
複利効果で資産1億円突破を狙え!
10年ものの米国債の利回り1.6%で計算すると、10年後に元本は1.17倍、20年後に1.37倍になります。
現金で持っておくよりもマシではありますが、資産を大きく増やすという点では物足りなく感じられます。
株式投資ならインデックスでも過去のデータから10年で2倍、20年で4倍に元手が増やせるチャンスがあります。
投資のきっかけとして、まずはインデックスファンドから始めて、投資経験を積んだら個別株にもチャレンジしてほしいと思っています。
なぜなら、そのほうがより複利のパワーを活かせるからです。
私の過去20年間の株式投資の利回りは複利計算で27%。10年で元本が10.9倍、20年で119倍になった計算です。
自慢するわけではありませんが、利回り27%はかなりよい数値だと思います(今後もこの利回りを維持できるかはわかりませんが……)。
私は専業投資家で株式投資が大好きです。株式の話なら10時間以上ノンストップで語れるくらいだからこそ、年率27%という成績があげられたのかもしれませんが、会社員の兼業投資家のみなさんも、株式投資にきちんと向き合う習慣をつければ、年率15~20%の成績をあげることは十分に可能だと思いますし、私の友人でさらに高い利回りを維持している人も実際にいます。
複利を活用すると、年率15%なら10年で4倍、20年で16倍、年率20%なら10年で6倍、20年で38倍にもなります。
仮に500万円の元手を年率20%で回せたら、10年後には3000万円、20年後には1億9000万円になります。
ツイッターなどで「今年中に2倍にします」とか「5倍を目指します」といった目標を掲げる個人投資家もいます。
目標を高く掲げるのはよいことです。しかし、それが仮に成功したとしても、あくまで単利なので、その利回りを継続することは非常に難しいでしょう。
2倍、5倍といった成績を5年、10年と継続するのは神業に近いです。
そうした特別に高い目標を掲げなくても、個別株投資で年率15~20%の成績があげられたら、複利効果で十分に資産1億円突破の「億り人」は狙えます。
くり返しになりますが、投資未経験だった私の母とかみさんも、株式投資を継続することで「億り人」になっているのです。