一人ひとりが自律的なキャリアを作っていくために何をするべきか?

激動の時代で「キャリア自律」を促すにはどうすればよいか?日本IBM、ビズリーチ、サイバーエージェントに学ぶフィードバックの方法藤本あゆみ(ふじもと・あゆみ)
Plug and Play Japan株式会社執行役員CMO/一般社団法人at Will Work代表理事
大学卒業後、2002年にキャリアデザインセンター入社。求人広告媒体の営業職、マネージャー職を経て、2007年4月にグーグルに転職。代理店渉外職を経て営業マネージャーに就任。女性活躍プロジェクト「Women Will Project」のパートナー担当を経て、同社退社後2016年5月、一般社団法人at Will Workを設立。株式会社お金のデザインでのPRマネージャーとしての仕事を経て、2018年3月よりPlug and Play株式会社でのキャリアをスタート。現在は執行役員CMOとしてマーケティングとPRを統括。

藤本:最後に、これから一人ひとりが自律的なキャリアを作っていくため、パネリストの皆さんの若手時代の経験を踏まえたメッセージをお願いします。

酒井どの会社を選ぶか・どのような仕事をするか以上に、自分が選んだものに対して覚悟を持って取り組むことのほうが大事です。社内でもよく「向き不向きより前向きに」と伝えています。前向きに取り組んだほうが行動量が増え、その行動量が結果につながり、結果が人生選択につながる。そのときそのときで自分が選んだことを信じて必死に取り組む。それがキャリアの選択肢と可能性を広げてくれるんです。大企業はその選択肢が多いはずなので、機会を生かしてチャレンジしていってほしいと思います。

井上:今あるビジネスの中で邁進することや自分のプロフェッションを遂行することはもちろん必要ですが、会社に違和感を覚えることがあったり、逆に居心地がいいと思いすぎている部分があったりすれば、それを放置しないよう心がけてください。若手だからと声を上げずにいたら、その違和感は本当に放置されたままになってしまいます。自分の言葉で発信して身になろうが失敗しようが、声を上げたかどうかの違いは大きいと思うんです。そして、発言した実績は必ず自分の糧になっていきます。前向きに自主的に、失敗を恐れず声を上げつづけることで、豊かなキャリアが築けるのではないでしょうか

曽山:私が人事本部長に就任する前に実践していたことをご紹介します。それは、「小さな実験」です。たとえば今日聞いた「グッドもっと面談」がいいなと思えば、次の日のミーティングで実践してみるわけです。このとき、5分だけ時間をもらって小さく試すことがコツです。もし盛り上がるようであれば、ワークショップ化するなど場を大きくしていきます。もちろん、小さな実験の大半は失敗に終わるでしょう。でも、それは隠してしまっていい。うまくいったことだけ周りにアピールして、「すごい」と思わせることがポイントです。

藤本:ありがとうございました。キャリアの自律のためには、行動することが何より大事ですよね。フィードバックをもらうにも、自分から発信しなければなりません。ディスカッションに出てきたキーワードの中から気になったものがあれば、ぜひ明日から小さく実験してみてほしいと思います。

激動の時代で「キャリア自律」を促すにはどうすればよいか?日本IBM、ビズリーチ、サイバーエージェントに学ぶフィードバックの方法セッション終了後の一コマ(デザイン:McCANN MILLENNIALS)