インターネットは当初想定されていた姿にはなっていない。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の読者の一部はまだ生まれておらず、人々が自動更新型のデジタルサブスクリプション(定額課金)サービスに今ほどたくさん加入していなかった当時、インターネットは分散化されたユーザーがコントロールする「民主的な」ものになると想定されていた。だが過去10年は、巨大IT(情報技術)企業の台頭とそれに伴う中央集中化、棚ぼた利益、文化戦争、偽情報攻撃、議会公聴会、欧州連合(EU)規制、反トラスト法(独占禁止法)闘争、テクノナショナリズムが大きく取り沙汰された。もし、インターネットが別の道をたどっていたとしたら、どうなっていただろうか。