メリットは「記憶の維持」

 宅建士試験では民法から多くの問題が出題されるのですが、マンション管理士や管理業務主任者でも似たような問題が出題されます。「どうせなら覚えた知識を有効利用しよう」と考え、同時受験を思いついたのです。

 初年度に宅建士に合格して、翌年に改めて次の資格にチャレンジするのが一般的な判断でしょう。実はこのやり方には非常に大きなコストがかかります。

 それは「記憶の維持」です。

 例えば、宅建士試験は10月、マンション管理士は11月、管理業務主任者は12月に試験があります。仮に翌年に受験するとなると、宅建士試験が終わってから約1年間、覚えた知識を忘れないよう維持しなければなりません。

 何の対策もとらなければ、結局忘れてしまってマンション管理士を単発で受験するのと同じになってしまいます。

 であれば、宅建士試験の約1ヵ月後に行われるマンション管理士試験を受験したほうが、宅建士で勉強した知識を忘れる前に活用できます。
(本原稿は、棚田健大郎著『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』を編集・抜粋したものです)