2位はラーメン店を展開する企業で269.6万円
4位は旅行会社で339.8万円

 2位はワイエスフードで 、平均年収は269.6万円。同社はラーメン店「山小屋」などのフランチャイズチェーン展開を主力とする福岡県の企業だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外食産業の苦境のあおりを受け、21年3月期の売上高は前期比12.2%減の13.0億円、経常損益も7368.7万円の赤字となった。こうした業績悪化の影響もあり、20年3月期は平均年収370.4万円だったが、約100万円も下がってしまった。

 3位はHANATOUR JAPANで、291.0万円。同社は、韓国の大手旅行会社ハナツアーの日本法人で、訪日観光客向けに旅行事業などを行っている。20年12月期の売上高は前期比85.6%減の9.5億円で、経常損益も25.3億円の赤字となった。19年12月期の平均年収は293.1万円で、20年12月期は2.1万円減にとどめている。ただし、希望退職者の募集に伴い従業員数は激減しており、19年12月期は159人いたが、20年12月期は90人になっている。

 4位は、ファンドの管理・運用等を行うアセットマネジメント事業や不動産投資などを行うファンドクリエーショングループで、平均年収は294.2万円だった。従業員数は5人だが、全員が子会社から同社に出向している形なので、今回の平均年収は出向先のみの給与となる。

 5位は大阪府に本社がある夢みつけ隊で、平均年収は312万円だった。同社は、中高年男性をターゲットにした通販小売事業などを展開していて、健康器具や手足のサポーターなどの雑貨、健康食品などを販売している。平均年収は20年3月期の293.5万円から18.5万円アップしており、同社によると「中高年層がターゲットなのでコロナ禍の影響は受けつつも、医療用マスクなどの売れ行きが好調だった」という。

 なお、今回、平均年収が400万円未満の企業は54社あった。最後に、この54社について業種別の傾向を確認しておこう。

 業種別に集計すると、最も多かったのは「サービス」で12社あった。平均年収は、364.0万円で、平均年齢は36.5歳だった。次いで、「小売業」と「卸売業」でそれぞれ11社だった。さらに、「情報・通信」と「不動産」が4社ずつ、「繊維製品」「その他製品」が3社ずつあった。なお、都道府県別で見ると東京都が圧倒的に多く、22社あった。詳しくはランキングを確認してみてほしい。

(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)