
米政策金利は据え置きだが
積極的な利下げ予想が支配的
米連邦準備制度理事会(FRB)は5月7日、4.25-50%の政策金利を据え置くことを決定した。トランプ大統領から利下げ要求があったものの、金利据え置きの決定はほぼ事前の予想通りであった。
ただし市場は、夏場以降にFRBが積極的な利下げ路線に移行することを予想している。市場コンセンサスでは、年内3回、来年以降2回、計1.25%程度の利下げが織り込まれている。(グラフ1)
関税による景気への悪影響はこれから出てくるとみられているが、現時点では経済指標は思いのほか堅調で、関税による物価上昇懸念も強く残る中、本当に期待通りに利下げが進むかどうかは明らかではない。
とはいえ、米国でこれほどのペースで利下げが進むとすれば、その中で日本だけが利上げ路線を歩むことは相当ハードルが高いものになることは確かであろう。