仕事や人間関係…しんどいことが多い、という人にぜひ読んでもらいたいのが、「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」(わび著)だ。著者のわび氏は元幹部自衛官としてエリート街道をひた走っていたが、上司のパワハラと早朝深夜の激務が重なりメンタルダウン。復職を果たした後、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、転職。現在は外資系企業の社員として活躍している。自衛隊などの社会人経験で身につけた仕事術、メンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterを開始して2年半でフォロワーは12万人を突破、10万超えいいねを連発し、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。仕事・人間関係で生き抜く知恵が詰まった本書。今回は、発売を記念して特別に本文より一部抜粋、編集して紹介する。
「自分の努力が足りないだけ…」
メンタルダウンした私が言えること。それは、今死ぬほど苦しい人は、ただちに撤退してください、ということです。
仕事ごときで死ぬほど苦しいなんて、異常な状態です。
仕事のために人生があるのではないです。
人生のために仕事があるだけです。私は無理してがんばり続けた結果、仕事だけでなく、人生ごと壊れました。
私は鬼のような残業と壮絶なパワハラという、苦しい戦況のなか、働き続けました。
「他の人も大変なんだ」「自分の努力が足りないだけ」と自分に言い聞かせながら、あらゆる時間を仕事に投入し続けました。
今、冷静になって考えると、とても自分の能力を発揮できる環境ではなかったです。
自分の心と体力を回復する時間はなく、頭のなかで上司の罵声が繰り返し再生されるという異常な状態。
こんな状況のなか、限界を超えて働き続けました。
結果、得たものは、うつ病、不安神経症、病気休暇、賞与カット、昇任遅れ、左遷。失ったものは、家族と幸せに過ごすはずだった時間です。そして、普通に働けるようになるまで、2年近くかかりました。
戦況が死ぬほど苦しいときは早期撤退を!
なかには、自分が死ぬほど苦しいのかどうかもわからず、感覚がまひしてしまっている方もいるかと思います。次は私が感じた、死ぬほど苦しいときのサインです。
・ごはんがおいしくない
・休日に動けない
・布団に入っているのに全然寝つけない
・嫌な記憶がグルグル巡る
・なぜか涙が出てくる
・「死ぬ」という選択肢が頭をよぎる
このサインが出ていたら、決して見逃さないでください。
今、仕事が死ぬほど苦しい人へ。ただちに撤退してください。
(本原稿は、わび著『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』から一部抜粋・改変したものです)