2040年「仕事とキャリア」年表写真はイメージです Photo:PIXTA

日本の昔ながらの雇用制度は崩壊し、アメリカ型のジョブ型雇用がついに日本でも始まる。弁護士で国際経営コンサルタントの植田統氏の新著『2040年「仕事とキャリア」年表』からの抜粋で、日本でも今後浸透していくであろうジョブ型雇用について解説していく。今回は、欧米とは異なる日本企業のメンバーシップ型雇用が日本人の給与をいかに安く抑えているか、その理由について。

専門性が育たないような
人事を行う日本企業

 メンバーシップ型雇用とは、企業の「メンバー」となりうる人物を雇い、一旦「メンバー」の資格を得た人を大事にするシステムです。欧米が「はじめに職務、ジョブありき」なら、日本は「はじめに人ありき」の仕組みであるということができます。

 ですから、日本企業の採用は欧米のような欠員補充のための専門スキルを持った人の中途採用がメインではありません。企業における採用は、「メンバー」として迎え入れるにふさわしい地頭の良さと潜在能力の高さを持った新卒学生を中心としています。

 彼らは特定のスキルを持っているわけではないので、OJTで時間をかけて育てていく必要があります。4月に一括で採用し、同期入社全員を一括で研修し、企業のメンバーとしてイロハをたたきこみます。なかには6ヵ月とか1年を研修に割いている企業もあります。