元エリート自衛官が語る、ビジネスに使える「自衛隊流リーダーシップ」の3要素とは写真はイメージです Photo:PIXTA

ミドル世代になると管理職として、部下のマネジメントなどを行う場面に直面する。今回は、そんなリーダーシップに悩む人に向け、元エリート自衛官であり、『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』(ダイヤモンド社)を著したわび氏に、自衛隊流リーダー論を聞いた。(清談社 沼澤典史)

リーダーシップで
重要な3つの要素

 わび氏は陸上自衛隊幹部候補生学校を卒業後、高射特科大隊で小隊長となり、その後、師団司令部や方面総監部に勤務。エリート街道を走っていたが、激務と上司によるパワハラによりメンタルダウンしてしまう。その後、復職を果たすも転職し、現在は外資系企業に勤める人物だ。

 自衛隊のキャリアの中で、小部隊の指揮官を経験するとともに、数千人の隊員を率いる師団長や数万人の隊員を率いる方面総監の補佐をしてきた。そんなわび氏はリーダーシップについてこう語る。

「私が在籍していたころの自衛隊では『リーダーシップ』という言葉ではなく、『統率』という言葉を使っていました。一般の方にとって統率はなじみのない言葉だと思いますが、一般的なリーダーシップにも応用が可能だと思います。統率は『指揮』を基本とし『管理』と『統御』という3つの要素を総合したもの、と自衛隊では教えられます」