「ブロッコリー」は細かくカット
電子レンジで加熱がおすすめ

 ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科の食べ物には、認知機能低下のリスクを下げるビタミンCやセレン、葉酸、カリウムなどが含まれています。また、最近の研究では、ブロッコリーに多いビタミンKにも脳を活性化させる効果があると分かってきました。栄養価が非常に高いブロッコリーの中で、とくに近年注目されている成分が「スルフォラファン」です。スルフォラファンには、認知症の原因となる物質を解毒してくれる効果があります。

 しかし、熱に弱く加熱すると激減してしまうため、ひと手間加えて調理するのがおすすめです。スルフォラファンはブロッコリーが傷ついたときに増える性質があり、増えるまでに時間がかかります。そのため、ブロッコリーを細かくカットしてから30~90分放置してから加熱しましょう。放置しなかったものと比べて、2.8倍もスルフォラファンの量が多くなります。

 抗酸化作用があるビタミンCは水に溶けてしまうため、ゆでるのではなく電子レンジで加熱しましょう。また、生のまま食べられて栄養価の高いブロッコリースプラウトもおすすめです。

「サバ、サーモン」など脂が豊富な魚で
記憶力の維持や思考力を高める

 サーモンやサバなどの脂がのった魚を食べるのも効果的です。魚にはEPAやDHAなどのn-3系脂肪酸が含まれています。DHAには記憶力を維持する働きや思考力を高める効果が、EPAには血流を促す働きがあるため脳の活性化に効果的です。

 DHA・EPAを効果的に取るなら刺し身がおすすめですが、生で食べる機会が少ないサバは缶詰を選ぶとよいでしょう。サバ缶の汁にDHAとEPAが溶け出しているので、汁ごと使うことで効率よく摂取できます。