陰山 学校教育では、結果が出なくても努力し続けることの重要性を強調しますが、あれは、教師の怠慢を誘発するだけです。
和田 学習における効率というと、先生が本で書かれているようなことですか?
陰山 そうですね。基礎力を鍛えることと、早寝早起き朝ごはんで脳を働きやすくすること。そして勉強するとき、全部ではなく、間違えそうなところなどにポイントを絞る。要するに要領なんです。要領を考えずに結果を出そうとすると努力と根性になる。
和田 私がいた外資系の営業では1週間でコミッションの計算をするので、「ペイウイーク」と呼んで1週間ごとに計画を立てていました。なぜかというと、1ヵ月だとみんな月初はサボるんです。で、月末に焦って動き始める。だから、自分の家賃、経費から自らのブレークイーブンポイントを算出し、1週目でそれを達成する目標を立てる。1週目でブレークイーブンすれば、2、3週目でプロフィットが出て4週目には休みが取れる。こうすることで結果も出るし、組織が走るんです。
陰山 それはやはり仕事の特色でしょうね。
和田 そうですね。途中でダレないように。
陰山 僕はもともと、縦系列で時間管理をする。それを手帳の左ページに入れています。朝昼晩と食事したか。睡眠時間も書く欄がある。それと、to doリスト。右ページは空白にして、方眼にした。学校の先生はいろんな場面で筆算するし、いろんなプレゼンの場で図をかいたりまとめたりするのにわかりやすいので、横罫でなく、方眼に。ルーティンなものと自由な発想をする場とを左ページと右ページでばちっと分けています。