コロナ禍のリモートワークなど生活スタイルの変化により注目されたのが、資産形成に対する関心が高まったこと。特に、20~30代の若い人たちの間で、つみたてNISAの口座開設が急増した。そんな状況の中、つみたてNISA本の決定版ともいえる『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(中野晴啓著、ダイヤモンド社)が3月16日に発売された。本連載では、つみたてNISAを利用して長期投資や資産形成をしてみたいという人に向けて、失敗しないつみたてNISAの賢い選び方・買い方について、同書から抜粋して公開する。「つみたてNISAってなに?」という投資ビギナーの人でも大丈夫。基本的なところからわかりやすくお伝えしていくので、ぜひ、お付き合いください。好評のバックナンバーはこちらからどうぞ。

世界の人口が増え、経済が成長する限り、長期投資は負けないPhoto: Adobe Stock

世界経済の成長を信じられない人に、
長期投資は向かない

 世の中には、「長期投資のほうが危険だ」という人がいます。その根拠は、「今のように変化の激しい時代に、20年後、30年後がどうなっているのかなど、誰にも分からない」という主張です。

 そういう方に、日本経済はかつて戦後30年間で12倍に成長したということを話して長期投資の有効性を説明しても、「でも、それはあくまでも過去の話。将来がどうなるのかなんて、誰にも分からない」という言葉で否定してくるのです。

 それはそれでいいでしょう。長期投資というものは、確かに世界経済が今後も成長を維持できるという前提が信じられなければ、できるものではありません。

 したがって、世界経済が今後も成長を続けるということを信じられない人は、長期投資には不向きです。では、世界経済は今後も成長を続けるのでしょうか。