徹底した「ゼロコロナ」対策を行ってきた中国は、経済に打撃の少ない一段と的を絞った封じ込め措置に向け舵(かじ)を切り始めた。習近平国家主席は17日に開かれた共産党中央政治局常務委員会の会合で、足元で急増する新型コロナウイルス感染を抑制するとともに、感染による「経済・社会の発展への影響を最小限に抑える」よう指示した。調整された対策としては、より効果的な検査や短期かつ的を絞った隔離措置などが含まれ、一部の都市では望ましい結果を出しているようだ。感染が広がっている上海では、米テスラと独フォルクス・ワーゲン(VW)の自動車工場が、48時間の生産停止後に再開を認められた。コロナ初期に導入されたロックダウン(都市封鎖)では、稼働再開までに数週間かかっていた。