ロマン・アブラモビッチ氏が今月、車や銀行口座、高級不動産などのロンドンにある自身の財産の整理に奔走する中、最も関心を集めたのがキングスロードの外れにある秘蔵の資産だ。アブラモビッチ氏にとって、サッカーのイングランドプレミアリーグの強豪クラブ、チェルシーは、ロシアのほぼ無名の富豪として2003年に買収して以来、自慢の資産となっていた。だが今、ウラジーミル・プーチン・ロシア大統領との関係によって英政府から制裁を科された世界的に有名なロシアの富豪として、クラブの売却を強いられ、世界のスポーツ界で最も注目される入札合戦の一つに火を付けている。プレミアリーグの6大クラブでは、10年以上の間オーナーの変更は起きていない。