老後の資金作り写真はイメージです Photo:PIXTA

老後の資金作りといえばiDeCo(イデコ)、とすぐ言葉が出てくる人も多いでしょう。iDeCoは、国民年金や厚生年金に上乗せする形で、自分で運用する年金制度です。積み立てたお金は60歳まで引き出せませんが、掛け金が全額所得控除、運用益が非課税、受け取り時には控除があるといったメリットがあります。加入者も増加しており、2022年2月時点で234万人に達しました。この春以降の制度改正は、主に「会社に勤務する人」にメリットがあります。(社会保険労務士 井戸美枝)

iDeCo改正で使い勝手が向上

 iDeCoがスタートしたのは2001年。現在に至るまで、何度か改正が行われ、その使い勝手は向上しています。下の図のように、今春以降もiDeCoの改正は続きます。

 これらの改正は、主に「会社に勤務する人」にメリットがあります。40代の方はもちろん、50代の会社員にも、iDeCoを利用するメリットが大きくなるはずです。もちろん、会社勤務である必要は必ずしもありません。

 しかし、必ずしも全員がメリットを被るわけではありません。将来の働き方によって、「おトク」かどうか変わってくるので、改正内容を確認した上で将来を計画立てなくてはいけません。

 具体的に詳しくみてみましょう。