『税金がタダになる、おトクな 「つみたてNISA」「一般NISA」活用入門』『改訂版 一番やさしい!一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』など著者累計54万部、大ベストセラーの著書がある竹川美奈子さんが、5年ぶりに改訂版『[改訂新版]一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』を上梓。
本書では、iDeCoのメリットや留意点、商品を選ぶポイント、金融機関の選び方など紹介。まだ加入していない人はもちろんのこと、加入している人にも出口戦略など有益な情報が盛りだくさん。本連載では、老後のお金に不安を抱えている人に向けて、お届けしていきます。

【iDeCo改正】65歳まで加入するために気を付けておきたいことPhoto: Adobe Stock

国民年金の加入履歴を調べてみよう

 iDeCoに加入できるのは、国民年金に加入している60歳未満の人でした。「加入できる」とは、掛金を払って商品を購入していけるということです。

 高齢でも働く人がふえたことを踏まえて、2022年5月からiDeCoに加入できる年齢がのびて、60歳未満から65歳未満になります(図1-7)。

【iDeCo改正】65歳まで加入するために気を付けておきたいこと

 ただし、65歳になるまで加入するには「国民年金に加入していること」が条件です。

 会社員やと公務員の人は60歳以降も厚生年金に加入して働くと、自動的に国民年金にも加入することになります。そのため、60歳以上65歳未満で厚生年金に加入している期間は継続してiDeCoに加入することができます。

 この機会に60歳以降の働き方を考え、継続雇用で働く場合には雇用条件(厚生年金保険や健康保険等の社会保険の有無など)や収入の見通しなどを確認することから始めましょう。

 自営業・フリーランスなど国民年金の第1号被保険者や第3号被保険者の人は60歳以降に国民年金に加入することはできないため、iDeCoに加入できるのは原則60歳までです。ただし、国民年金の未加入期間などがあり、国民年金保険料を満額納めていない、つまり40年(480カ月)加入していない場合には、60歳以降も加入期間が480カ月に達するまで国民年金に「任意加入」することができます。国民年金に任意加入している間はiDeCoにも加入できます(金融機関〈運営管理機関〉に任意加入したことを届ける必要あり)。自分が該当するかどうかを調べてみましょう。

 過去の国民年金の加入履歴については、日本年金機構のインターネットサービス「ねんきんネット」に登録すると確認できます。

 また、これまで海外居住者はiDeCoに加入できませんでしたが、国民年金に任意加入している20歳以上65歳未満の人はiDeCoに加入できるようになります。