最初から、複数資産に分散投資する
バランス型ファンドを選ぶべき

　もちろん、リバランスをせずに積み立てをし続けるという手もありますが、それでは自分が当初、想定していたリスク・リターンの性質と大きく変わってしまいます。

　リバランスするか、しないかは、長期的に見るとパフォーマンスに大きな影響を及ぼす要因になります。

　ですから、デメリットをカバーするためには、最初から複数資産に分散投資するバランス型ファンドを選ぶべきなのです。

「じゃあ、複数のバランス型ファンドを購入しては」と思う人もいるでしょう。

　しかし、投資先が同じようなバランス型ファンドを何本積み立てても効果は同じです。

　ですから、つみたてNISAで積み立てる投資信託は、1本だけでいいのです。

　そして、その1本をどう選ぶのかが、つみたてNISAではとても重要になってきます。

中野晴啓（なかの・はるひろ）
セゾン投信代表取締役会長CEO
一般社団法人投資信託協会副会長、公益財団法人セゾン文化財団理事
1987年明治大学商学部卒業、クレディセゾン入社。2006年セゾン投信を設立。2020年6月より現職。
つみたてで、コツコツと資産をふやす長期投資を提言、国際分散型投資信託2本を15年以上運用し、
個人の長期資産形成を支えている。客観的な定量評価を行う複数のファンドアワードで連続受賞。
口座開設数16万人、預かり資産4700億円を突破。
主な著書に『最新版 投資信託はこの9本から選びなさい』『投資信託はこうして買いなさい』他多数。