パウロがイエスの言葉として布教したこと
パウロはユダヤ教の刷新運動としてイエスが始めた布教活動を、世界宗教として拡大していくことに貢献したのです。
それではパウロがイエスの言葉として布教したことは、どのようなことだったのでしょうか。
骨格は次のとおりです。
神は天地万物を創造し、人間はエデンの園で楽しく暮らしていたが、神の教えを守らず、禁断の知恵の実を食べてしまって、原罪を背負ってしまった。
イエスは全人類に代わって贖罪し、十字架にかかって刑死した後に復活した。
イエスこそが全人類の救世主メシア(キリスト)である。
パウロが説いたといわれるイエスの教えには、その頃までに伝えられていたイエスの物語と、パウロが創造した物語が含まれていたと思われます。
『哲学と宗教全史』では、哲学者、宗教家が熱く生きた3000年を、出没年付きカラー人物相関図・系図で紹介しました。
僕は系図が大好きなので、「対立」「友人」などの人間関係マップも盛り込んでみたのでぜひご覧いただけたらと思います。
(本原稿は、13万部突破のロングセラー、出口治明著『哲学と宗教全史』からの抜粋です)