ストレスが少ない人が多い県の特徴は?
コロナ禍での変化も

 ランキング上位地域と下位地域には、それぞれどんな特徴があるのか。他の調査項目の回答と併せて分析すると、いくつかの傾向が指摘できた。

 まずランキング上位、「ストレスの少ない人(低ストレス者)」が多い地域にはどんな特徴があったのか。今回のランキングで1位となった茨城県では、他の地域に比べて「疲れているときに休む意識が高い」傾向が確認できた。また、「コロナ禍で睡眠の質や量が向上した」と答えた人も多かった。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、私たちの生活は大きく変わった。日々の仕事や暮らしに制限が生じたことで、ストレスを感じた人も多いだろう。そうした中、ランキングの上位県では、コロナ禍で睡眠や運動など体をリフレッシュさせる行動への意識が良い方向に変化していたといえる。

 2位の香川県では「コロナ禍で運動の質や量が向上した」人が多かった。また、3位の沖縄県では、多くの人が同じくコロナ禍で「パートナーとの関係、スキンシップが向上した」と答えている。

 一方で、下位にランクインした(=高ストレス者が多い)地域ではどうだったか。

 47位の岐阜県では、他の地域と比べて「睡眠時間が少ない」「中途覚醒(夜中に目が覚めるなど)者が多い」といった傾向が見られた。また、コロナ禍で「パートナーとの関係、スキンシップが悪化(減少した)」という人も多かった。

 46位の石川県では、「休めない意識が高い」傾向にあった。また、コロナ禍で「運動の質や量が悪化した」という人も多く見られた。45位の滋賀県も石川県と同様に、「休めない意識が高い」人が多い傾向が指摘できた。

 続いて、全国のデータを基に、さらに詳しく見ていこう。

 年代別にストレスレベルごとの含有率を見ると、20~30代で高ストレス者が20%を超えており、年を重ねるほど高ストレス者は減少傾向にあることが分かる。20代では、高ストレス者と高ストレス注意者(63~76点)を合計すると全体の半数を占める。一方で、60代では78.1%が、低ストレス者と通常者(40~62点)だ。