長らく続くコロナ禍中での生活。働き方や人間関係の変化で、気持ちが落ち込み気味の人も多いのではないだろうか。2021年4月に発売された『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著 藤田麗子訳)は、「無理せず、自分のペースで自由に生きたい」という人におすすめの1冊だ。著者のクルベウ氏は事業に失敗し、自分を励ますためにSNSに投稿していた癒しの言葉が多くの共感を集め、2015年に作家デビュー。本作はクルベウ氏の日本語初翻訳作品だ。読者からは「1ページ目から涙が出た」「すべての文章が刺さった」「大切な人にプレゼントしたい」との感想が多数寄せられている。『メンタルダウンで地獄を見た元エリート自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』の著者でTwitterフォロワー数13万人超えの人気会社員のわびさんも、本書について「もっと早くに出会いたかった本」と語る。今回は、わびさんに「周りに合わせすぎて、つい無理をしてしまう人がラクに生きる方法」について話を聞いた。

「周りに合わせすぎて、つい無理をしてしまう人」が自分らしく生きるコツとは?Photo: Adobe Stock

「素の自分」を受け入れてくれる人を大切にしよう

――言いたいことがなかなか言えない、自分ばかりが我慢していまう……など、つい無理しすぎてしまいがちな人も多いと思います。『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』の中にも「不親切な人に気を使う必要はない」など、人間関係のコツが書かれていますが、わびさんも人間関係で気をつけていることはありますか?

 人間関係はとても難しいです。ただ、人間関係は難しいということをしっかり認識できたら、あまり気にならなくなると思っています。

 昔、私は「人はみないつか、きっとわかり合える」的なことを信じていました。

 上司からパワハラを受けたときも「自分の努力が足りないだけ」など、わかり合える努力を続けて、ひたすらに消耗し、メンタルを病んでしまいました。

 その後、人間関係には「1:7:2の法則」があることを知りました。

 どんなことがあっても敵になる人が1割、好意的な人が2割、中立な人が7割という法則です。

 この法則を知ることで、私だけに問題があるわけでなく、人間関係そのものがとても難しいものなんだと認識しました。

 もちろん、相互理解への努力はとても大事だし、やるべきだと思います。その努力をしたうえで、「あ、無理……」となった場合は早めに撤退したほうがいいです。

 素の自分を受け入れてくれる2割以上の人たちを大切にするといいと思います。