無気力になったときの「心の整え方」とは?
――日頃から自分ができる以上にがんばりすぎてしまう人は、急に無気力な状態になることもあります。本書の中には「無気力な一日」の話がありますが、わびさんも無気力になることはありますか?
無気力になることは今までたくさんありましたし、今でもあります。
大好きな人にフラれたとき、大きな仕事を成し遂げたとき、何事も上手くいかないときなどいろいろです。
この本にも書いてありますが、無気力になるのは「持てる力のすべてを使った」ときだと思います。ただ、「持てる力」にはいろいろあると思います。体力や思考力、メンタルなどです。
体力や思考力などは、たくさん食べて、よく寝るだけで割と立て直すことができます。ただ、メンタルのような精神的なものは、食べて寝るだけでは、なかなか立て直すことができないです。
そんなとき、私は落ち着いた気持ちでゆっくりとした時間を過ごしています。静かなところでひたすらぼーっとするとか、お気に入りに没頭するとかです。
拙著『この世を生き抜く最強の技術』にも書いたのですが、私の場合は、お寺や神社を散歩したり、畑仕事をしたりすることで無気力状態を立て直しています。
本当に重い無気力状態のときは、実家近くの廃寺に籠り、ひたすらぼーっとしていました。
とにかく、まずは肩の力を抜いて、「ニュートラル」な状態にしてみることが大事だと思います
――イライラしたり、怒りを感じたときにどう心を整えていますか?
まずはイライラの根源から離れることだと思います。よく「6秒我慢する」とか「深呼吸してみる」という方法を耳にしますが、イライラの根源が目の前にあると、怒りは無限に湧いてきます。
また、イライラしたり、怒りを感じやすいときって、自分のコンディションが悪いときです。寝不足だったり、お腹が空いていたりしていると感情が不安定になりがちです。
そういうわけで、十分に寝て、しっかりとごはんを食べるなど、いつも自分のコンディションを整えておくことがいちばん良い心の整え方だと思います。
ただ、どうしても不機嫌なときはあります。そんなときは、なるべく他人と接触しないようにしたほうがいいです。不機嫌なときは怒りに火がつきやすいし、不機嫌は他人に感染します。
心の整えるためには、自分のコンディションの観察とコンディションに応じた他人との距離のとり方が大切だと思っています。