自信をつけるには「小さな達成感」の積み重ねが大切

――大丈夫じゃないふりをしてしまう方の中には自分に自信がないからがんばりすぎてしまう、という人もいます。わびさん流の自信を持つ方法をぜひお聞かせください。

 自信は「小さな達成感」の積み重ねだと思っています。

 この本にもある「コツコツ運動しよう」「多方面の知識を持とう」「目標を定めたら、やりとげよう」などは、私が考えている小さな達成感の積み方と同じです。

 大きな達成感を得ることは、機会も少ないですし、とても難しいです。

 一方で、小さな達成感は、いろんな機会で割と簡単に得ることができます。

 私の場合は、「1日おきの筋トレ」と「毎日の畑仕事」などです。

 筋トレは成果が身体に表れてきますし、畑仕事の成果は収穫に表れてきます。

 日々の達成感や目に見える成果は自信につながります。

 また、いろいろな世界で小さな達成感を積むことが大切だと思います。

 例えば、筋トレだけだと、仕事が忙しくなったり、けがなどをしてしまうと、達成感を積めなくなってしまいます。

 また、ひとつの世界だけだと、自信を崩されたときのダメージが大きくなってしまいます。

 そういうわけで、いろいろなことに少しずつ挑戦してみて、小さな達成感を積んでおくと、崩れにくい自信につながると思っています。

――最後に、大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをしてしまっている読者の方にメッセージをお願いします!

 これはいつも自分に言い聞かせていることでもありますが、「まだ大丈夫…」と思い始めたら、すでに無理している証拠です。

 映画やアニメを思い出してください。「大丈夫」というセリフの前には多少のダメージを負っていることがほとんどです。

 本当に大丈夫なときは「まだ大丈夫」なんて思いません。

 ときには「大丈夫なふり」は必要です。でも、大丈夫なふりをした後は、しっかりと自分を回復させてください。

 回復の方法はいろいろあると思いますが、この本のように「共感できる本」を読むことはひとつの解決策として有効だと思います。

 人生の主人公は自分です。そして、人生の難易度は割と高いです。大丈夫なふりだけでは乗り越えられないイベントもあります。

 だからこそ、まずは自分を大切にしてください。いつ幸せが来ても、十分に楽しめるように。

「周りに合わせすぎて、つい無理をしてしまう人」が自分らしく生きるコツとは?わび
航空業界で働く危機管理屋
某国立大学卒業後、陸上自衛隊幹部候補生学校に入隊。高射特科大隊で小隊長になり、その後、師団司令部や方面総監部で勤務。入隊後10年間は順風満帆だったが、早朝から深夜までの激務と上司によるパワハラが重なり、メンタルダウン。第一線からの異動を経て、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、市役所に転職。激務だった自衛隊時代に比べると天国のような場所だったが、自らの成長の機会を得るため、転職後1年半で航空業界にキャリアチェンジ。給料は市役所時代の倍に跳ね上がった。自衛隊などの社会人経験で身につけたメンタルコントロール術、仕事や人間関係に対する向き合い方などを中心にツイッターで発信を開始。普通の会社員にもかかわらず、開始して2年でフォロワー数が8万人を突破。ツイートはネットニュースなどにも取り上げられ、人気を博している。2022年4月現在、Twitterフォロワーは13万人。『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』が初の著書。Twitter:@Japanese_hare(イラスト:死後くん)