予約が絶えない鍼灸師の
魔法のカルテ

 私の生徒に鍼灸院を開いている女性がいるのですが、そこで働くある鍼灸師がカルテに患者と交わした会話のことばかり書いて、治療のことは隅っこに少ししか書いていないことに不安を感じていました。

 院長としては、患者の状態や治療の進捗を書くことが最優先だと思われたのです。ところがこの鍼灸師、患者さんからのリピート率は院内で一番だということで、院長もそのことにはふれずにいたとか。

 その院長が私の講座を受けて、なぜその鍼灸師は患者さんのリピート率が高いのか、ようやくうなずけたと言っています。この人は患者と交わした話をカルテに書き、再来院時にはそれを使って話をしていたのです。

「そう言えば、もうすぐ銀婚式って、おっしゃってましたね。お祝いはされたのですか?」

「ご主人とお二人で落語を聴きに行かれたんでしょう。落語って、どんなところが面白いんですか?」

 こんなふうに接してもらうことで、患者さんは自分がとても大切にされているような感覚になったのでしょう。リピート率が高くて当然ですね。

 これは営業でも商談でも婚活でも、同じように使って喜ばれる素晴らしいスキルです。ぜひ活用してください。