政治家たちは、乳児用粉ミルクの不足に憤る母親たちをなだめようと躍起になっている。しかし、彼らに欠けているのは、鏡を見ることだ。粉ミルク不足を解決するには、その原因を生んだ政府の政策を修正する必要がある。  この問題は、米アボット・ラボラトリーズのミシガン州の工場で製造された粉ミルクを飲んだ乳児4人が重体に陥り、同工場が閉鎖されたことに端を発している。アボットの製品は米市場の約42%を占めており、他の大手メーカー3社(ペリゴ、ネスレ、ミード・ジョンソン)は、それを補えるほど迅速に生産量を増やすことができていない。そのため、粉ミルク売り場の棚は空っぽになっている。