米内国歳入庁(IRS)を監督する当局トップは1年前のある謎を巡り、動揺を隠せずにいる。ジェフ・ベゾス氏やイーロン・マスク氏など、全米有数の資産家で高所得の納税者に関する機密情報が、どのように流出したのかという謎だ。米調査報道専門ニュースサイト「プロパブリカ」に大量の情報が流出し、多くの著名な米富豪の納税記録が暴露された。所得や納税額、税務戦略が公の目にさらされたのだ。これまでのところ、納税記録を巡る守秘の壁がいかに破られたのか手掛かりもなく、言外にほのめかす当局者もいない。IRSがセキュリティーの穴を見つけたか否かも明らかではない。IRSのキーストローク追跡システムは、何が起こったか調査官が判断できるよう、納税者情報へのアクセスを監視する狙いがある。納税記録に公式にアクセスできる政府職員は、情報を公開すれば重罪に問われる可能性がある。
ベゾス氏らの納税記録流出、IRSなお解明できず
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