S&P 500種指数は20日の市場で一時、1月に付けた高値から20%下落した。となると、そろそろ相場の底打ちを宣言し始めたくなるが、問題は反騰の条件が一つしか整っていないことだ。その条件とは「皆が恐怖を感じている」こと。2020年はそれで反転のタイミングを的確に測れたが、今回はそうはいかないかもしれない。その他の反騰の条件は、投資家の目に難局克服の道筋が見え始めることと、政策当局が支援に乗り出すことだ。そうした条件がそろわなければ、相場のあや戻しが続き、押し目買い投資家が痛手を受け、投資家の信頼感がさらに損なわれるリスクがある。