子どもの国民年金支払いを「後回し」にする親が、損するかもしれないワケPhoto:PIXTA

企業の顧問社労士として、数多くの労務問題を解決してきたカタリーナ。新たに始めたオンラインのよろず労務相談には、経営者・労働者を問わず、さまざまな相談者が訪れる。
本日の相談者は、20歳になった息子に「国民年金加入のお知らせ」が届いたという男性(51)。どう対応すべきか迷っているというが……。

国民年金の「学生納付特例制度」
要注意の落とし穴とは?

カタリーナ 「こんにちは!社労士のカタリーナです。山口佑二さんですね。今日はどんなご相談かしら?」

山口 「大学生の息子が20歳の誕生日を迎えて、これで一緒に酒が飲めると喜んでいたら、国民年金加入の通知と納付書が届いたんです。息子は『金がないから親父が払って』と言うんですが、大学の授業料だってあるのに、どうしたものかと思いましてね」

カタリーナ 「20歳になったら国民年金に加入する義務があるから、たとえ学生であっても免れることはできないわね」

山口 「学生に払えるはずないじゃないですか。バイトはしていますが、月2万~3万円程度ですし、そこから支払ったところで金が足りないと言われて、結局私が小遣いをあげる羽目になるのが目に見えてますよ」

カタリーナ 「そうねぇ。『学生納付特例制度』もあるけれど……」

山口 「そうそう、保険料が納められないときは、学生納付特例を利用しようと書いてありました。どういうシステムなんですか?」