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本業以外で20万円稼いだ。これって、副業ですか?Photo: Adobe Stock

多くの人が誤解している「20万円の壁」

 サラリーマンの場合、20万円稼いでも副業にはなりません。それどころか、ほとんどのケースでは所得税さえかかりません。なぜなら所得(利益)が20万円までは、原則として確定申告が免除されるからです。

 所得税とは、文字通り所得(利益)にかかる税金であって、消費税のように売上額にかかる税金ではありません。副収入が仮に100万円あったとしても、そのための費用が80万円かかっていれば、所得(利益)は20万円なので、確定申告を免除されるのです。

 たとえば、ネットフリマでの売上額が年間100万円で、出品する商品の仕入れ費用が80万円だったと仮定しましょう。そうすると、利益は、単純計算で20万円(100万円ー80万円)になるので、原則として確定申告は不要なのです。つまり、所得税がかからないということです。

 このようにサラリーマンの場合には、稼ぎ(副収入)が20万円を越えたとしても、利益が20万円を超えない限り、原則として確定申告は不要です。

 ちなみに、ネットフリマで一番取引されているモノは、洋服や帽子・靴などの生活必需品です。自動車や自転車なども含めて、生活必需品の売却で得た利益は非課税ですので(所得税法第9条 第1項 第9号)、利益が20万円を越えたとしても所得税はかかりません。

 サラリーマンにとってのメリットは、所得税がかからないことだけではありません。勤め先に副収入の存在がバレないという副次効果も生まれます。

 そもそも私たち日本人には自由権が保証されているので、会社は原則として副業を禁止できませんし、国はむしろ副業を推奨しています。

 しかし、いまだに7割以上の会社が就業規則で副業を禁止しているので、サラリーマンは副業に二の足を踏んでいるのが実情です。

 そして、副業がバレる最大の原因は、確定申告によって勤め先に住民税の源泉徴収の通知が届くことにあります。だから副業するサラリーマンは、確定申告が必要となる「20万円の壁」を越えないように苦労します。

 ところが、その結果として、多くのサラリーマンが損をしてしまっている。なぜなら、この「20万円の壁」のことを「20万円の収入の壁」だと勘違いしている人が多いからです。「20万円の壁」とは、あくまでも「20万円の利益の壁」なので、出費を上手に経費化すれば、意外と簡単にクリアできてしまうのです。

 もちろん、副収入とは全く関係ない生活費を経費扱いにすることは許されませんが、ミーティングのためのランチ代のような常識的な経費であれば大丈夫です。こうした工夫を積み重ねていけば、私の個人的な感覚では、100~200万円程度の副収入があったとしても、利益を20万円以内に抑えられるケースがほとんどです。

 ということで、案ずるより産むが易し。経費とのバランスを考えながら副業を手掛けて、上手に副収入を増やしていきましょう。

*本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』著者による書き下ろしです。