ウォール街Photo:Spencer Platt/gettyimages

米国株は弱気相場入りを回避
過去は高値を回復する傾向

 米国株(S&P500種株価指数)は、年初の高値から5月19日終値の下落幅が18%を超え、弱気相場(過去1年の高値から20%以上の下落)に入りかけた。

 しかし、米国株は、5月20日から反発して、弱気相場入りを回避している。今回のように、米国株が直近1年の高値から15%から20%下落した後に反発したケースは、過去50年で7回ある。そのうち4回は、高値から19%も下落した後に上昇に転じた。

 米国株が反発した7回のうち5回は、株価の下落期間が約3カ月以内と短かった。また7回のうち6回は、下落開始から1年以内に下落開始前の水準を回復した。つまり、ほとんどの場合、株価の下落期間は短く、振り返れば、米国株を買った方が良かったことが多かった。

 だが、過去の米国株の弱気相場の特徴をみると、米国株の底値に対する見方は、大きく変わる。過去、弱気相場と、弱気相場入り目前から反発した場合とを比べると、株価が底を打つ条件が異なっている。