異端アリウス派の教えが衰えなかった理由
結局、三位一体説が勝利し、「ニカイア信条」が確認されました。
アリウス派は異端の教えとなりました。
けれど「人の子、イエス」という教説は、親しみやすいだけになかなか信じる人は減らず、勢力も衰えませんでした。
ニカイア公会議を開催したコンスタンティヌス1世自身が、死を迎える直前に、アリウス派の洗礼を受けたと伝えられているほどです。
やがてアリウスも死亡し(336)、アタナシウスも死亡しましたが(373)、「イエスは人の子」という信仰はなかなか消えません。
そこで381年、ローマ皇帝テオドシウス1世(在位379-395)はコンスタンティノープルに、第2回公会議を召集しました。
この公会議では、三位一体説を認めたニカイア信条が、再度確認されました。