規制強化でも
ペットビジネスの未来は明るい理由

 前述の飼育頭数とは対照的に、生体販売以外の分野に関しては今後伸びていくことが予想されています。

 動物愛護の精神が世界的に広がり、以前よりもペットに対して「家族」という意識を持って接する方が増えました。それも影響して高級ペットフードの売り上げなどはすでに増加傾向にあります。また、ペットに関するサービスも好調で、犬や猫向けのフィットネスクラブなど新しいジャンルのビジネスも次々と登場しています。

 さらに、前述の通り犬や猫に関しては医療技術の進化も著しく、より高度な医療を受けられるようになりました。それに伴って医療費は拡大していくでしょう。そして、高度医療を受ける前提でペット保険の市場規模も拡大傾向にあります。

 犬や猫などのペットの頭数は緩やかに減少しつつありますが、1頭当たりにかける費用がそれ以上のペースで増加することが予測されるため、アフターコロナでもペット市場は拡大すると考えられるのです。

 世界的にペット市場の規模は拡大し続けています。ここ数年はコロナ禍の影響もあり、急激に伸びたという部分が注目されがちでした。しかし、1頭当たりにかけるコストが近年高まっている影響から着実に伸び続けてきたマーケットです。

 この傾向はコロナ禍に左右されたわけではないため、当然アフターコロナでも成長し続けることになるでしょう。