米国の住宅価格の前年同期比伸び率
(2022年第1四半期)

米国の住宅価格の前年同期比伸び率(2022年第1四半期)出所:米連邦住宅金融庁

 米国の中央銀行による利上げ加速で景気後退観測が高まっている。中でも30年の固定住宅ローン金利は昨年末から2%超も跳ね上がり、住宅市場に影を落とす。株価に加えて住宅価格まで変調を来すと個人消費へのダメージも大きい。

 米国の住宅価格はコロナ禍下で急速に伸び率を高めた。それまで年率5%前後の伸びを続けていたものが、ここ1年程度は18%程度の高い伸びが続いている。

 住宅価格上昇は資産効果を通じて個人消費を支えてきた。コロナ禍下の2年間で米国の家計純資産は35%も増加した。増加の大半は株価上昇によるものだが、不動産も2割程度寄与している。