金融機関や自治体からの書類、郵便物、クーポン、子どもが持ち帰るプリント類……。「紙」は毎日、怒涛のように家に入ってきます。いったい、取っておくべき紙はどれなのか? そして、それをどう整理すればよいのか?「とりあえず取っておく」と、「肝心な時に出てこない」「いつの間にか期限が切れていた」「大事な書類を失くして、お金や信頼を失くす」などの悲劇が起こります。紙には、財産や信用に直結するものもあります。人生により大きな影響を与えるのは、実は「モノ」よりも「紙」の片づけです。「もっと早く知りたかった!」と大反響の、片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊「人生が変わる 紙片づけ!」から抜粋して、ご紹介します。
「この紙は、なんのために届いているのか」を考える
みなさん大事に取っていらっしゃることが多い紙に「ねんきん定期便」があります。
これは取っておく必要があると思いますか?
まず、「ねんきん定期便」って、なんのために届いているか考えましょう。
答えは、「正しい金額の年金を受け取れるようにするため」です。
ですから途中経過をきちんと確認しないまま、ハガキや封筒を何年分も残していても意味がないのです。
届いたら、月別の納付状況や、加入区分、保険料納付額などに漏れや誤りがないかを確認しましょう。
確認が終われば紙は不要です。ファイリングする必要はありません。
また、今は紙を受け取る代わりに、登録すればネットで確認することができるので、そうすれば、最初から紙を減らすことができます。
金融機関からの紙も、必ず、必要なわけではない
例えば、銀行などの金融機関から「重要なお知らせ」と書かれた封筒がよく届きますよね。一見、本書で取っておくべき紙に指定している「金目の紙」にも見えます。
そういった判断に迷う紙が届いた時に、最初にするべきことは何だと思いますか?
答えは、「封を開ける」こと。
これ、当たり前のようですが、意外にできていないです。
封も開けず「重要って書いてあるから」と、そのまましまいこんでしまう方がいらっしゃいます。「読んでもよくわからないから」「とりあえず置いておけば失敗はしないから」と、見て見ぬふりをして判断を保留してしまうのです。
でも、中身を把握せずに保管しても意味がありません。もしそれが本当に大事な紙で、いざ必要となった時に、それがどの紙なのかわかっていなければ使えません。封を開けずにしまいこむことは、家に無いも同然です。
金融機関からの紙も、まずは必ず封を開けて中身を確認すると、内容変更のお知らせや、新しい保険への勧誘など、ただの「お知らせ」であることが多いと思います。「お知らせ」は一読すればもう要らないので、即捨てられます。
*本記事は、石阪京子著「人生が変わる 紙片づけ!」の中から、抜粋・編集したものです。