金融機関や自治体からの書類、郵便物、クーポン、子どもが持ち帰るプリント類……。「紙」は毎日、怒涛のように家に入ってきます。いったい、取っておくべき紙はどれなのか? そして、それをどう整理すればよいのか?「とりあえず取っておく」と、「肝心な時に出てこない」「いつの間にか期限が切れていた」「大事な書類を失くして、お金や信頼を失くす」などの悲劇が起こります。紙には、財産や信用に直結するものもあります。人生により大きな影響を与えるのは、実は「モノ」よりも「紙」の片づけです。「もっと早く知りたかった!」と大反響の、片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊「人生が変わる 紙片づけ!」から抜粋して、ご紹介します。
学校からのプリントはただの「お知らせ」がほとんど
学校からも、毎日たくさんの紙がやってきます。
丁寧にファイリングしている方が多いのは、愛情深いゆえだと思います。「うっかり大事な紙を捨てて、子どもに恥をかかせてはいけない」「子どもの過ごした年月を形として残しておきたい」。そう考える優しい方ほど、紙をたくさん残されています。もちろんそれでちゃんと管理できていれば問題はありません。
けれども、紙が多ければ多いほど、本当に大事な紙が埋もれてしまいます。そのせいで、提出物を紛失したり、期限を過ぎてしまったりしたら悲しいですよね。
学校から届く「クラス便り」「ほけん便り」などは、お便りですから、つまり単なる「お知らせ」です。こんなことをしましたよ、こういうことに気をつけてくださいね、と先生が一人一人に直接お話をしてくださる代わりに、お便りとして状況を報告してくださっているのです。だから、「聞いて終わり」と同じように「読んで終わり」で捨ててしまって大丈夫。不義理をしていることにもなりません。
締切のある提出物などは、その場でちゃんとスマホのカレンダーに締切を入れて、家族と共有する必要があればリビングのカレンダーにも書き込みましょう。そして提出する紙自体はファイリングして取っておきます。また提出する必要はないけど、残しておきたいと思う大事な情報は、写真などを撮ってデータ化をします(簡単なデータ化、データ保存の方法などは本書で説明しています)。たとえば、学校の予定表などは、データ化してスマホからみられるようにしておいたほうが、家の外からも見られるので紙で取っておくよりも便利なことも多いです。
そう考えると、提出する紙以外で、紙自体を残しておかねばならないことはほとんどないと思います。