15年前、科学者、政府関係者およびたばこ規制の専門家から成るグループが集まり、たばこのニコチン含有量を減らすことで喫煙者のたばこ依存を断つことできるかについて議論した。この議論を受けた科学的研究は、バイデン政権が21日に発表した政策の基盤となった。この政策にのっとった米食品医薬品局(FDA)の規制により、米国で販売されるたばこからほぼ全てのニコチンを除去しなければならなくなる。このプロジェクトを主導する科学者の1人であるミネソタ大学のドロシー・ハツカミ教授は「これは本当に歴史的なことになる。実際に喫煙行動を変えることができるのだ」と話した。この研究は、連邦政府の資金提供を受け、過去10年間に約12の大学によって実施された。研究では、非常に少量のニコチン含有量のたばこを使用すると、喫煙本数が減り、たばこへの依存度が下がり、毒性のある物質にさらされることが減り、禁煙を試す回数が増えることが示された。こうしたたばこの喫煙者は、通常のたばこを吸い続けた喫煙者と比べて、禁煙するか、あるいは電子たばこやガムなど害のより少ない代替品にニコチン依存の解決手段を求める傾向が強かった。