英航空エンジン大手ロールス・ロイス・ホールディングスは英国の従業員に2000ポンド(約33万4000円)の一時金を支給する。不確実な景気の先行きに備えコストを抑える中、インフレ率上昇を巡る労働組合幹部や従業員からの圧力を和らげる狙い。インフレ率の急上昇を受け、世界各地で労組や従業員が賃金引き上げを求めており、企業はこれに対処するためさまざまな方策をとっている。西側諸国の中で英国のコスト増は顕著で、英国統計局(ONS)が22日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は9.1%上昇と、1982年以来の高い伸びだった。今週は鉄道労働者がストライキを実施し、労組は賃金交渉で生活費の増加を訴えている。