先進7カ国(G7)はドイツで3日間にわたり開催した首脳会議(サミット)で、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの追加制裁措置の検討を続けることで合意したものの、侵攻から4カ月が経過し、経済的手段で制裁を加えることの限界も浮き彫りになった。これまでは武器供与によって戦況がすぐに変化しており、ウクライナはロシア軍を押し戻すために支援拡大を求めている。ただ、制裁措置は効果が表れるまでに時間がかかり、一部は西側諸国への打撃となって跳ね返っている。最新の制裁措置は複雑になりすぎ、迅速な発動が困難になっている。今回のサミットでは、G7首脳はある程度の結束を示した。ウクライナへの支援を継続することに表立った反対意見はなかった。だが、ウクライナや西側の一部専門家の間では、重火器の増強以外に、ロシアの侵攻を短期的に食い止める方法はないとの見方がある。