ロシアが2月にウクライナへの侵攻を開始した際、ウクライナは早々に打ち負かされるだろうというのが大方の見方だった。ウクライナが持ちこたえると、今度はロシアが屈辱的な大敗を喫するとの見方が浮上した。開戦から120日以上が経過した現在、両国は長い消耗戦に陥ったとみられる。ロシアは、ウクライナの兵器を枯渇させ、その国民を飢えさせ、西側諸国の支援を低下させる上で、軍事的にも経済的にも優位な立場にある。ウクライナがはるかに規模の大きなこの敵を相手に長期戦で抵抗し続けられるかどうかは、米国による軍事支援の持続可能性におおむね依存しているようだ。ジョー・バイデン大統領は北大西洋条約機構(NATO)首脳会議後の記者会見で、米国はウクライナの勝利を確実にするために「必要な限りの期間」にわたり同国を支援すると表明した。米国は既に76億ドル(約1030億円)を超える規模の国防支援を提供している。防空、弾薬、ロケット、ミサイル、徘徊型兵器、ドローン、ヘリコプター、通信・情報システムなどだ。議会は少なくとも330億ドルの追加支援を承認している。
ウクライナへの長期武器供与に必要なこと
米防衛産業はウクライナが必要とする兵器を十分に生産できる状態にない
有料会員限定
あなたにおすすめ